久しぶりの更新です。3ヶ月ぶりですね。
私は至って元気です。家族も皆元気で、引きこもり生活を満喫してます。もちろん半分皮肉ですが。

とはいえ、人間は正しい情報を多く得れば得るほど、恐怖というものが消え、新しい生活に慣れるもんなんですよね。だから、日常生活がガラっと変わった3月に比べ、ずいぶん気持ち的に楽になったし、しんどいと思うことは無くなりました。とにかく今をポジティブに生きる!先の見えない今、もうそれしかないですね。

さて、この2ヶ月の間いろいろありました。私たち一家はなにもないけど、ご存知のとおりアメリカが!
あまりに沢山のことが起こり過ぎて、書きたいことは山ほどあったけど、結局パソコンに座って書くまでに至らず2ヶ月も過ぎてしまいました。

そこで、自問自答したり、同じように関心をもつ友人たちと話すうち、最近自分の中で辿り着いた思いを少し書いてみたいと思います。

きっかけは、5月中旬から始まったBLM運動(Black Lives Matter)でした。日本でも報道されてるので、あえて詳しく書きませんが、一人の黒人が白人警官に殺害されたのをきっかけに起こった人種差別反対デモです。そして、今現在もデモは各地で続いてます。

色々なニュース記事を読んだり、ツイッター上での意見交換などをしてるうちに、アメリカ社会の理不尽さに強い怒りを覚えるようになりました。いや、今まで気づいてはいたけれど、これほどまで考えさせられる事がなかったのだと思います。

そして、この件に関して無関心で、白人至上主義者のような目で事態を傍観している日本人がいる事も知りました。いや、なんとなくそれには以前から気づいてはいたけれど、これほどまで可視化される事はなかったのかもしれません。だから、改めてそれを認識し、さらなる絶望感に陥ってしまったのでしょうね。

私がこれほどまでに社会の理不尽さ、不平等さに関心がある理由は、日本社会から逃れたくて渡米した過去があるからです。女性であるがゆえ差別を受け、自由に自己を表現できず、権利は尊重されないという社会の理不尽さ。それが私には耐えれませんでした。

人として社会で平等に扱われ生きる権利。これほどまでシンプルな権利はないのに、性別や肌の色でその権利を剥奪される現実社会。それを十分肌で感じ理解してるがゆえ、今回のBLM運動に強く心を揺さぶられたわけです。

私にできる事はなんだろう?
無関心である人たちを変えるには、いったい何ができるだろう?

そんな風にずっと考えてました。

私はご存知のとおり凡人です。
見かけも大していいわけでもなく、いい大学を出てるわけでもなく、かっこいいキャリアもなければ、他人が羨むような生活もしてません。英語も流暢に話せないし、何か特別な才能に長けてるわけでもなく、専門的な知識も豊富なわけでもありません。

ただ唯一誇れるものは、家族と学びたいという強い意欲だけ。

そんな自分ができる事。考えて考え抜いた答えはたったひとつです。
それは、ただ「共有する事」。

自分が正しいと思う情報を人に伝え、共有する事。
自身が経験したいろいろな話を語り、共有する事。
そして、「あなたでもできる!」と応援し勇気付ける事が、凡人である自分が唯一できる事だなと思うのです。

2ヶ月前にネットフリックスで、ミシェル・オバマさんのドキュメンタリーを観ました。
劇中最後の方で、彼女がこう言うのです。

If we can open up a little bit more to each other and share our stories, our real stories, that’s what breaks down barriers.

But in order to do that, you have to believe that your story has value.

もし私たちが少しでもお互い心を開き、自分たちの物語(つまり経験談や生い立ちなど自身にまつわる話)、私たちの本当の物語を語り共有できるなら、それがお互いに立ちはだかる壁を壊すものである。

しかし、それを実行するには、あなた自身が自分の物語に価値があると信じなければなりません。

人はその人がもつ「物語」に心を動かされます。同じ境遇で、同じ思いをした経験がある「物語」ならなおさら。
つまり、個人の「物語」を共有することによって、生まれる共感こそが人を動かす原動力なのでしょうね。

また、彼女はこんな風に言って、若い世代を励まします。
この言葉が私に勇気を与えてくれたのは言うまでもありません。

That story with all the highs and lows, and what seems to so ordinary, and what seems like nothing to you, is your power.

全ての良い面も悪い面もあるその話、ごく普通に見える話、あなたにとってなんでもない話、それがあなたが持ち合わせたパワーなのです。

と言う事で、これから少しずつ自己開示をしながら、ここでも自分の「物語」を語り共有して行きたいなと思います。

最後に、ネットフリックスで今も配信中である、ミシェル・オバマさんのドキュメンタリーの予告編を貼っておきますね。今読んでる本を読み終わったら、彼女の自叙伝もぜひ読んでみたいと思います。