実は夏休み後半の日記を途中まで書いてたのですが、ベラ嬢の死という家族にとって大きな出来事が起こってしまい、書きかけのブログがずっとそのまま放置となってました。せっかくなので、ちゃんと仕上げて以下にて更新しておきますね。ちなみに、8月下旬に書いたので、記事前半は季節的にその当時のままです。

— 以下本文 —

早いもので2ヶ月半という長い長い夏休みも終わり、やっと学校では新学期が始まりました。

それにしても、日本をはじめ世界では猛暑猛暑で大変ですよね。それに引き換え、ここ北西オハイオ州界隈は例年よりも涼しくて、我が家では涼を求めてビーチに出かけたのはたった1日だけだったんです。まるで、かつての故郷岩手沿岸地方を思い起こす涼しさ!

そんな夏休みについては、前回ブログ記事でいろいろ写真と合わせて書きましたが、実は7月末に家族旅行に行って来たんです。

滞在した先は、オハイオ北部から車で6時間のメリーランド州です。数年ぶりに会う親戚が州都アナポリスにいるというのもあったし、メリーランド州東海岸沿いにある島とボルチモアの水族館に子供達を連れて行きたいという理由からメリーランド州をバケーション先に選びました。

親戚との交流、水族館、そして島に滞在する前に滞在したリゾート地は、それなり家族みんな楽しめたのですが、島での滞在がなかなか積もる話で、それについてちょっと詳しく書きたいと思います。

その島、Assateagu Islandは、野生の馬が生息し保護されている国立公園です。実は、20年前に夫と初めてキャンプをした島でもあるんです。私たちがキャンプした時は、ビーチの敷地内ですぐ海にも歩いていける素敵な場所でした。野生の馬が群れをなしてビーチをさまよう光景はもう最高でしてね。それもあって、子供達に同じ体験をさせたい!という思いから、一晩だけキャンプを試みたんです。

ところが、2ヶ月前に予約を入れた時は、ビーチ沿いのキャンプ場は満員御礼状態!仕方ないから、ビーチから離れた湿地帯側のキャンプ場に、私たちは滞在することになりました。

早く島に到着したので夕方までビーチで遊んで、その後キャンプ場に向かいテントを張る作業に移りました。国立公園の公式ウェブサイトにも注意書きはあったのですが、やはり蚊の量が半端なくてですね。おかげで、子供達は海で遊んで疲れた影響もあり、ブーブー文句を言い出したんですよ。

そうこうしてるうちに夕飯時になり、キャンプ恒例のキャンプファイヤーに点火、そしてホットドッグを調理する段階になったわけですが、なんとここで大事件が起こりました!

まあ、大事件と言っても、そんな大した事じゃないんですが、子供達にとっては大事件ですよ。そもそも、キャンプファイヤーを起こす段階で、すでに野生の馬の親子が私たちの周辺に現れ、その辺の草を食べ始め、なかなか移動してくれなかったんですね。

野生の馬は、人間の食べ物を狙うと注意書きがあったし、場合によって凶暴になることもあるから近づかないようにとも注意されてました。だから、彼らが寄ってくる度に、ピクニックテーブルから食べ物を取り除き、近づかないために家族で車に避難をせざる負えません。

それが一回だけなら、「野生との遭遇!」という事で、なんとも素敵な思い出になりうる出来事ですよ。ところが、この親子ったら一度は他のキャンパーのエリアに移動したかと思いきや、何度も私たちの周辺にやってくるわけですね。

ピクニックテーブルに食事を広げ、さあ食べよう!とする度に、また近くに寄って来ては悠々と雑草を食べるんです。あまりに何度も起こるもんだから、お腹空いてる子供達の堪忍袋が切れる寸前でした。

そして、ついに堪忍袋が切れる事件が!なんといきなり藪の間から雄馬がヒヒーン!って雄叫びをあげながら走って現れたんです!その雄馬は、私たちのテントの数メートル先に、大きな置き土産をどっさりと残して行きました。一方そこにすでにいた親子の馬たちも雄叫び上げて、なにやら小競り合いでも起こりそうな異様な雰囲気だったんです。

あまりに突然の出来事で子供達は驚きと恐怖でいっぱいだったのでしょうね。馬達がやっと去ったあと、子供達は、もう嫌だ!お家に帰りたい!と泣き叫ぶという事態になりました。

やっと馬達が去り、夕飯も無事終えたときはすでに夜8時。次男はストレス発散に、一人でローラーブレードで周辺を散歩しにで出かけました。昼間も一人で園内周辺地図を見ながらローラーブレードをしてたので、きっと夕暮れには帰ってくると思ってたんです。

ところが、10時に近くになっても帰って来ないので、心配になって夫は彼を探しに出かけました。一方、娘と長男は、絶え間ない蚊の集団攻撃にブーブー言ってて、テント内に入ってもなおブヨみたいな小さな虫(名前忘れましたが)に刺されるもんだから、ついに泣き出すは癇癪を起こすはで、私もストレスマックス状態でした。

結局は何事も大事に至らず、夜11時近くに夫は次男を見つけ出し帰って来ました。でも蚊の攻撃はもちろん止みません。息子たちは耐え兼ねて車に移動し、私と娘と夫は蚊の攻撃に合いながら、ほとんど眠れない蒸し暑い夜をテントで過ごしたわけです。

こんなストレスマックスで惨めな思いをしたのは、数十年ぶりではないでしょうか。子供達にとっては、もちろん初めて。おかげさまで、Assateagu Islandを去って帰路に着く間ずっと、子供達は「もう島でのキャンプは懲り懲り」と繰り返し話してました。いわゆるトラウマになったのでしょうね。ああ、最悪の夏休みの思い出になってしまったなあと、内心私も少し落ち込んでました。

ところが、同時に興味深いコメントも息子達からもらったんです。島でのキャンプは懲り懲りだけど、オハイオ近場でのキャンプは嫌いじゃないと。そして、今回の体験は忘れ難い思い出になるし、全体的には水族館も楽しかったし、親戚と交流できて楽しい旅行だったと言うのです。

その時、息子たちがいかに精神的に成長したか実感させられました。そして、最悪である状況を客観的に捉え、ポジティブに分析している姿に、この子たちのレジリエンス力を目にした瞬間でした。

たぶん子供の頃の私だったら、ただただトラウマになって、もうキャンプはもちろん、アウトドアアクティビティ自体も「嫌な要素」としてしか受け取らなかったでしょう。事実、子供の頃の惨めな思い出のおかげで、私は真冬のスキーがあまり好きじゃないんです。

ちなみに、レジリエンス力とはこちらの記事「『逆境に負けない子』に育てることが今必要な理由」(東洋経済オンラインより)によると、一言で言ってこれだそうです。

逆境や困難に遭ったときに、そこから立ち直る力

やや親バカに聞こえるかもしれませんが、実は我が家の息子たちはレジリエンス力があると感じる事が多々あります。「ひええ、私だったら絶対無理!」と思う事を難なくこなす事もあり、親である私が感心する事が割と多いから。(はい、親バカですね😅)

だから今回の出来事でのコメントは、ある意味予想内のコメントでもありましたが、こうやって直接ポジティブなコメントをもらうと、落ち込んだ私も速攻元気になります。そして、また子供達の成長に喜びを覚えますもの。

とにかく、育児とは親も子も同時に成長しているのだと、つくづく思うのであります。「またあの島でキャンプをしたいか?」と自分に問うとしたら、おそらく「たぶん大丈夫!行けると思う。また挑戦したいと思う。」と答える自分がいるのにも、私自身驚いてます。それくらい、自分自身も成長したなと思うのであります。

息子たちは今週末(10月中旬)、13歳になります。今、中学2年生です。子の成長は過ぎてみると本当に早い!あっという間に車を運転し出し、あっという間に巣立って行くのかと想像するとやはり寂しいですね。

こちらはもう木々が色付き始め、すっかり秋も深まって来てます。これから寒い冬がやって来ますが、お互い体調に気をつけてあと2ヶ月しかない2023年を楽しく過ごしましょう😊