ドキュメンタリー映画『TO BE TAKEI』を観た

久々の映画鑑賞関連エントリーです。いやホント、子供たちが生まれてから映画なんてもう滅多に観なくなりましたからね。書きたくてもネタがなくて書けないわけですよ。Netflixのストリーミングで観るって言ったって、ほとんどは子供用アニメばっか。もちろん映画館なんてそうそう行けませんしね。そんなわけで、映画からずいぶん遠ざかってた私でしたが、今回クリーブランド国際映画祭のおかげで、やっとちゃんとした上映映画を観ることができました。

そう、それがこれ。

ドキュメンタリー映画『TO BE TAKEI

日本ではおそらく、よっぽどの「スタートレック」ファンでは無い限り、この映画の主人公ジョージ・タケイさんについて知ってる方は少ないでしょうね。私も彼については、アメリカに来てから初めて知ったわけですし、米国在住の日本人さえも知ってる人は少ないくらい。ところがこちらアメリカでは、けっこう有名な日系アメリカ人です。このドキュメンタリー映画はその名の通り、彼の人生をドキュメントした作品であり、あのサンダンス映画祭で公式上映もされた作品です。

とにかくこのジョージ・タケイさん。76歳のオジさんなのに若い!それに去年ちょっとしたニュースにもなってましたが、彼のフェイスブックページは大人気!その大人気の理由は、とにかく面白い!いや、実は私も彼のページをFBとツイッター共にフォローしてますが、更新が頻繁でいつも笑わせてくれるネタでいっぱいなんですね。

そんなお笑い色の強いジョージ・タケイさん。それだけではないから、とーっても魅力的なオジさんです。実は私、この映画を観る以前からずーっと彼のファンでした。熱狂的なまで行きませんが、かなり尊敬できる日系人として受け止めてます。私もいつかは「日系アメリカ人」に成りえるわけですが、そんな接点だけが彼に対する関心に繋がるわけではなく、それよりも彼が在米日系人社会のみならず、同性愛者社会にかなり貢献をしたというのが大きな理由。それと、幼少の頃に日系人強制収容所生活を経験し差別を体験した過去を持ちながら、あのSF映画の大御所『スタートレック』シリーズでメインキャストとも言えるヒカル・スルー役として人気を博したジョージ・タケイさん。白人勢が大きく占める当時のハリウッドでは、唯一成功したアジア人であり日系人俳優なのです。彼のおかげで現代のアジア人俳優達の地位を確立させたのも過言ではない。そんな彼の実績と存在感がもう凄い!そんな風に思ったわけです。

そして彼の生き方は完全と言えるほどいつもポジティブ。それは、あの毒舌ラジオDJハワード・スターンが感心するくらい!劇中面白いのが、長年のパートナーであり現在夫であるブラッドさんとのコミカルなやりとり。少し神経質でマジメなブラッドさんと、おおらかでいつも何でも笑い飛ばしてしまうジョージさん。このコンビは、まさにほのぼの感たっぷりの老夫婦みたい。こんな風に私も年とって、笑っていられる夫婦でいたいなって。。。そんな風に思いました。

おそらくこの映画が日本の一般映画館で公開される確立は低いかもしれません。それでも、日本人に知って欲しいですね、このステキなおじさん。日本への思いはもしかしたら、現代日本の若者以上かもしれません。日系アメリカ人とはいえ、彼の祖国日本への情熱もこの映画でよく伝わってきました。

そんなわけで、いつか日本で公開されることを願いながら、この映画について書いてみました。
ネットで調べたら日本語サイトでジョージ・タケイさんについて書かれてるサイトを見つけたので、興味がある方はご参考にどうぞ!

下の動画は、サンダンス映画祭でのインタビュー。