さてこの映画、興味あるけど、テーマ的に重そう…という方は多いと思います。(事実そんな意見をちらほら小耳にしてます。)確かに感受性の高い方にとっては、目を覆いたくなるシーンは少なからずあります。でも全体的にナレーションが淡々としてるし、興味を意図的に誘うというような報道番組的写し方・構成ではないので、観た後感情的になるだけではなく、冷静に現状として受け止められるかなと思いました。事実この映画を観る以前、YouTubeでいくつかの動物愛護関係の報道番組(特に『最後の願い―殺処分の現実』は衝撃的!)を観たことあり、私はこの映画にも同じような期待をしてたわけです。ところが、それら動画に比べたらそんな重くない!そう思ったんですね。敢えてひと言で言うと、「やさしい」という印象でしょうか。
寄せられてる視聴者の感想の多くにあるように、監督も観客と同じ目線で現実を学んでいくという構成がその重さを軽減してるかもしれません。最初、監督は捨てられる犬・猫たちの現状を全く知らず、猫おばあちゃんこと稲葉恵子さんのお願いを受け入れるのです。そして、取材を進めるうちに、残酷までに捨てられる犬・猫たちの現状を知らされるのです。詳しいあらすじなどは公式サイトに掲載されてますので、そちらを参考にして頂きたいのですが、とにかくあまりに酷過ぎる現実があるという事、でもその中で救出しようと頑張る人々の努力がある。そんなカンジで映画は進んで行きます。
劇中特に興味深かったセグメントのひとつに、神奈川県愛護協会にやって来た「しろえもん」というやんちゃ犬のしつけ訓練シーンがあります。私もわんこのしつけを自分達でしてるので、プロのトレーナーのやり方にとりわけ興味がありました。同じような状況に居合わせたら、私はこうするな~ああするな~とか、そんな事を考えながら観てました。「しろえもん」は、正直昔のハチにそっくりです。だから、うちのハチもシェルターに送られちゃったのかなって*。そう、その「しろえもん」も一度は里親が決まるのだけれど、すぐ協会に戻される運命を持っていました。明らかに「しろえもん」は、訓練によって変われるポテンシャルを持った犬です。でも、いとも簡単に人は諦めてしまうのだなって、歯がゆい気持ちになったんですね。きっと「しろえもん」のようなわんこは何万といるのかも。ただ、人間が正しい知識をもっていないがために、ゴミのように捨てられたり、施設に送られたり…。本当に悲しいです。
また、捨てられた仔犬たちを救おうとお年玉を出し合って熱心に世話をする小学生たち。少しだけかつての自分とダブって見えたんです。あの小学生たちみたいに頑張らなかったけど、私もよく野良犬やはたまたスズメまで拾っては、よく家に持ち帰ってきたという小学生時代でした。だからあの子達の気持ちがよく分かるんですね。子供は純粋でまっすぐ。大人ような理屈なんか押し付けない。言い訳だってしない。ただ助けたい!それだけなんですよね。あの子達の情熱と涙を観て、ある意味日本もまだまだ捨てたもんじゃない!動物愛護への道は閉ざされてない!そんな風に思ったわけです。
行政規制など法律で動物を守るという変革はかなり必要な日本ですが、同時に「しつけの必要性」と「ペットを飼う上での責任」を飼い主に教育し、社会での更なる啓蒙活動は必要不可欠だと思います。私は正直、後ろ向きで残酷な言い方かもしれないけど、現実的なことを考慮して、「殺処分ゼロ」という事は実現可能とは思いません。世の中に酷く精神的にダメージを受けた動物は沢山いるし、彼らの社会復帰は困難で人に危害を加えないという保証がないですからね。ただ、そのやり方を変える事(ガス室大量処分ではないく、薬で安楽死という形など)や譲渡会の実施を頻繁に行い殺処分数を大幅に減らす。また、同時に避妊手術の実施などし、失われる命を更に増やさないという事などなど、それらはかなり今達成可能な目標ではないかなって思うんです。
以下は、印象に残った言葉です。
優先して助けてやれるものから順番に拡大していかないとね。だから理想は手の届く最高峰が理想。それを超えたら空想。~ 中略 ~ 殺処分ゼロなんてありえないと思うの。でも少なくする事はできる。
「CCクロ」松田早苗さんの言葉より
犬も猫も人間によって作られた可哀想な動物です。私達は彼らに癒されたり、助けてもらったりといろんな恩恵をもらってます。人間と共存するためには、彼らの野生を奪うのは多少は仕方無いと思う。でも、もらった恩恵の分だけ彼らの幸せを考えて、与えてあげないといけない。それが彼らを作ってしまった人間の責任でもあるのかなって。つくづくそんな風に思います。
またしても、かなり長い記事になってしまいましたが、まだまだこの映画、日本各地で上映されてるようです。私のふるさと岩手県でもまた、自主上映会が3月22日に盛岡市であるそうです。あと4月には、杉本彩さんと監督のトークショーを盛り込んだ上映会もあるとか。クリーブランドでも、なにげに自主上映会したい人いないかな~と思ったり。興味ある方は、ぜひご連絡くださいませ 😉
*ハチは前の飼い主がいたけど、生後10ヶ月の時、地元の動物シェルター(APL: Cleveland Animal Protective League)に引き渡された過去があります。そこで、私達と出会い今に至るわけです。
観れて良かったですね~
宮古上映会で若干剰余があったので
全国初の学校上映を企画し来週実施します!
学年末の忙しい中をこちらの提案を快く受けてくれて
本当に感謝してます。
初の学校上映、飯田監督さんも喜んでくれたそうです。
コツコツ草の根で広げていきます。
お!ホントですかー!凄いですねー。
どこの学校なんだろう。さっそく実家にも訊いてみます。
そうですね!やりましょう、やりましょう!
私にも何かできることあったら、手伝わせてくださいねー。
私も微力ながら世界に向けて、草の根広げて行きますよー。
endunhamさん、こんにちは~ ❗
この間はコメントありがとうございました。日頃コメントチェックしてなくて昨日まで気づかなくて、しまった~、と思った次第でした。 😯
わんちゃん、ねこちゃん。私は動物を飼ったことが殆どないので(アレルギー持ちで)、そんなに捨てる人がいるなんて知らなかったですが、結構いるんですね。これも時代の影響なんでしょうか?一昨年PETAの映像を見て、私達が食べる食肉として扱われる動物達の悲惨な姿を見てショックで、肉類と乳製品を全てカットしたら半年後、免疫機能がおかしくなってしまい・・、今はバターミルクが重宝しています。私は将来うさぎを飼いたいです。 😳
akiさーん、こんにちはー!
そうだったんですねー。大丈夫ですよ。実は、前にもMTで運営されてる他のブログで、同じような経験がありましたから。MTのスパムフィルターって強力なんだな~って 😀
そうですね、メディアに左右されがちな国民性もありかもですよ。日本人はブームに飛びついちゃいますから。それが大きいかもです。
そうなんですかー。それは、大変でしたねー。でも、バターミルクが重宝とはなんとなく意外!おもしろい発見ですね!
私もできるだけ肉は摂取量カットダウンしてます。でも、人間古来より、肉を食べて生きてるので、いきなり菜食主義も体が付いて行きそうにないですよね~。ほどほどが一番なのかもですね。
友達で飼ってる人居ましたよー。うさぎもちゃんと感情あるとか 😛
ふわふわして、可愛いですよねー。